感染症流行時の救命処置を知っておこう
2026.07.19 コラム
日本でも救急蘇生法の指針が示されています
前回、アメリカ心臓協会(AHA)が公表した感染症流行時の心肺蘇生法についてご紹介しました。その後、日本でも厚生労働省から新型コロナウイルス感染症を踏まえた救急蘇生法の指針が公表されました。基本的な考え方は、すべての心停止傷病者に感染の可能性があるものとして対応するというものです。
感染対策をしながら救命処置を行う
具体的には、救助者と傷病者の顔が近づきすぎないようにし、胸骨圧迫を始める前にハンカチやタオル、マスク、衣類などで傷病者の口と鼻を覆うことが推奨されています。また、成人の心停止に対しては、人工呼吸は行わず、胸骨圧迫とAEDを中心とした救命処置を行うこととされています。
子どもの心停止への対応
一方で、子どもの心停止については少し考え方が異なります。子どもの心停止は、窒息や溺水など呼吸が原因となるケースが多いため、人工呼吸の重要性が比較的高いとされています。そのため、講習を受けて人工呼吸の技術を身につけており、実施する意思がある場合には、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせることが推奨されています。もちろん、感染への不安がある場合には、無理をする必要はありません。その場合は胸骨圧迫のみを継続することが大切です。
状況に応じた判断が大切
感染症への配慮は必要ですが、心停止の現場では一刻も早い対応が命を左右します。感染対策と救命の両方を意識しながら、その時の状況に応じて行動することが大切なのかもしれません。

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