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六法全書

AEDを使って大丈夫? 知っておきたい法的責任の考え方

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AEDを使っても責任を問われないの?

AEDの必要性は理解していても、いざ自分が使う場面を想像すると、「責任を問われることはないのだろうか」と心配になるかもしれません。こうした法的責任については、厚生労働省も見解を示しています。2004年に一般市民によるAED使用が認められた際、厚生労働省の「非医療従事者による自動体外式除細動器(AED)の使用のあり方検討会報告書」では、人命救助の観点からやむを得ず行った場合には、関係法令の規定に照らして免責されるべきとの考え方が示されました。

刑事・民事の考え方

また、刑事責任についても、生命の危険が迫った人を救うために行うAEDの使用は、「緊急避難」(刑法第37条)に該当すると考えられており、犯罪は成立しないとされています。民事責任についても同様です。一般市民によるAEDの使用は、本人の生命や身体に対する差し迫った危険を回避するための行為として、「緊急事務管理」(民法第698条)の考え方によって保護されています。民法では、悪意や重大な過失がない限り、その行為によって生じた損害について賠償責任を負わないと定められています。ここでいう「悪意」とは相手を害する目的がある場合を指し、「重大な過失」とは著しく注意を欠いた行為を意味します。

安心して救命行動を

AEDは音声ガイダンスに従って操作する機器であり、救命のために適切に使用した結果について、一般市民が責任を問われることは通常考えにくいと言えるでしょう。心停止の現場では、一分一秒が救命率を左右します。法的責任を心配して行動をためらうよりも、まず119番通報を行い、胸骨圧迫やAEDの使用など、その場でできる救命処置を始めることが大切です。AEDは「使ってはいけない機器」ではなく、「命を救うために使う機器」です。万が一の場面でためらわず行動できるよう、こうした法的な考え方についても知っておくと安心です。


参考:民法第698条(緊急事務管理)

管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

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