AEDはどこに置けばよい? 日本救急医療財団ガイドラインから考える適正配置
2026.06.25 コラム
AEDの設置を検討する際、「どこに置けばよいのだろう」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。
車や火災に関する安全対策にはさまざまな法規制がありますが、AEDについては現時点で全国一律の設置義務はありません。(一部の自治体では条例などにより定められている場合があります。)
法律による設置義務はありませんが、AEDの配置を考える際の目安となるガイドラインとして、厚生労働省から一般財団法人日本救急医療財団が作成した「AEDの適正配置に関するガイドライン」が公表されています。
このガイドラインには、AEDをどのような場所に設置することが望ましいのか、また施設内のどこに配置することが効果的なのかといった考え方がまとめられています。現在、AEDの設置や配置を検討する際の重要な指針となっています。
AEDを設置する際に大切な考え方
ガイドラインでは、人が多く集まる場所や、高齢者など心停止のリスクが高い方が利用する場所への設置が重要とされています。
また、スポーツやイベントなど心停止のリスクがある活動が行われる場所や、心停止が発生した際に周囲の人が気付きやすく、救命活動につながりやすい環境もAEDの必要性が高いと考えられています。
さらに、山間部や離島など、救急隊の到着まで時間を要する地域では、AEDの重要性はより高くなります。
つまり、「人が集まる場所」や「万が一の際に迅速な対応が求められる場所」が、AED設置を考える上で重要なポイントになるということです。
AED設置が推奨される施設
具体的には、駅や空港、スポーツ施設、学校、公共施設、大型商業施設、高齢者施設、会社や工場など、人が多く利用する施設へのAED設置が推奨されています。
こうして見ると、AEDが必要とされる場所は決して特別な施設だけではなく、私たちの身近な場所にも広がっていることが分かります。
また、コンビニエンスストアや郵便局、銀行、ガソリンスタンド、ドラッグストア、集合住宅などについても、地域の状況に応じて設置を検討する施設として挙げられています。
「設置する場所」も重要
AEDは設置するだけでは十分とは言えません。
ガイドラインでは、施設内のどこに配置するかについても具体的な考え方が示されています。
特に重要なのは、「心停止から5分以内に電気ショックが行えること」です。
そのため、入口付近など見つけやすい場所や、多くの人が利用する場所への設置が推奨されています。また、誰でもすぐに使える状態にしておくことや、体育館・運動場など心停止のリスクがある場所の近くに配置することも大切とされています。
加えて、AEDの場所が分かるよう案内表示を行うことも重要です。
AEDは「ある」だけではなく「使える」が大切
AEDは設置台数が増えてきた一方で、いざという時に場所が分からなかったり、取りに行くまで時間がかかったりするケースもあります。
だからこそ大切なのは、「設置したかどうか」だけではなく、「必要な時にすぐ使える状態になっているか」という視点です。
これからAEDの導入を検討される方はもちろん、すでに設置している施設でも、一度配置場所や運用方法を見直してみるとよいかもしれません。
AEDは、適切な場所に配置されてこそ、その力を発揮します。

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